マッサージは按摩・指圧・マッサージ師の名称・業務独占
マッサージは、按摩・指圧・マッサージ師の名称・業務独占になります。ちまたにある無資格のリラクゼーション(カイロ・整体など)や我々その他有資格者は「マッサージを標榜することも、行なうことも許されていません」。按摩師以外の行なうものはすべて「揉みほぐし」になります。
また、施術所(有資格のみ)の開設には届出が必要で、施術所内では「業務範囲」を超えた業を行なうことは許されていません。鍼灸院内で整体だけを行なっていたり、整骨院で骨盤矯正を行なっている所も見受けられますが、業務範囲を超えているため、NGです。法律上は、こういった整体行為を行う場合、別店舗・別事業所として営業しなければいけません。
一見すると、はり免許では触ること自体がNGだが、、、
はり免許で出来る業務範囲は「はり術を行なうこと」です。表面上は「鍼以外は出来ない」ように見えますが、はり術を行なうにあたって、「揉みほぐし」が認められています。
これは揉燃(じゅうねん)というもので、鍼施術の前後に行うことによって、患部の緊張緩和や違和感の軽減などが期待できます。それぞれ前揉燃(ぜんじゅうねん)・後揉燃(こうじゅうねん)と呼びます。
ただし揉燃を単独で行なうことは禁止(整体行為になる)されています。そのため、「揉みほぐしだけでなんとかしてください!」といった要望にはお答えできません。
どういった方法であればよいか?
鍼は一般的な鍼灸鍼だけを指すわけではありません。按圧したり擦ったりする鍉鍼(ていしん/ささらない)、ころころと皮膚上を転がすローラー鍼(刺さりません)やシールタイプの鍼(0.3~1.5mm長さ)も鍼に分類されます。下記のように組み合わせれば、鍼が怖い方でも負担無くはり術を受けることが出来ます。
施術例:
例1)
接触タイプの鍼で皮膚を擦る
後揉燃を行なう
例2)
前揉燃を行なう
シールタイプの鍼を貼り付ける
健康保険利用時にはどうか?
もちろん、はり術に含まれるため、当該傷病に対し鍼施術を行なう場合は、前述のとおり揉燃を組み合わせることは可能です。
さいごに
按摩師の資格なくマッサージを行なったり、明らかな整体行為だけを行なうことはNGです。しかし、はり免許だけでも条件があえば「揉みほぐしを行なうことは可能」です。