パーキンソン病?本態性震顫?手足のふるえに鍼灸治療はどうするの?

歳を重ねて、「ふるえ」の症状に悩んでいる方も多いと思います。「ふるえ」ですが、さまざまな疾患が考えられますが、今回は主に「パーキンソン病」と「本態性震顫」について触れていきたいと思います。

 

「ふるえ」とか「震顫」というのは、疾患名ではなく、症状です。そのため、なぜその症状が起きているのか?といった原因探しが必要となってきます。「本態性震顫」も「パーキンソン病」も「ふるえ」が主症状の一つですが、だいぶ異なった疾患です。

 

「本態性震顫」とは「ふるえ」以外に特に症状がなく、原因も今のところは不明となっています。コップを持った時に震えるとか、字を書くときに震えるとか、動作時にふるえがおきます。また傾向としては頭のほうや上半身から症状が始まることが多いです。また、軽度飲酒(ビール一杯など)で症状が改善されるといったようなことが起きます。年齢とともに「ふるえ」が強くなることがありますが、大半は生活に支障がありません。

 

「パーキンソン病」ですが、脳内の「黒質」という運動制御に関係する部分の「ドーパミン」の量が減少し、制御がうまくいかなくなってしまう疾患です。「パーキンソン病」の「ふるえ」は「安静時震顫」といわれていて、運動しないときに「ふるえ」がでることが特徴です。運動調整機能の不具合によって、顔の表情がつくりにくかったり(仮面様面貌)、歩き始めたら止まらない(前突・突進歩行)、関節が動かしづらい(鉛管現象)、転びやすいなどの問題が出てきます。姿勢も独特な「背を丸めたような格好」であったりします。また「本態性震顫」とは違い「ふるえ」以外にさまざまな症状が出てきます。例えば、精神的な問題である「抑うつ症状」「不眠」や、「自律神経」の問題からくる「便秘」「脂汗」が出る傾向にあります。


当院の鍼灸治療では、神経変性疾患や・加齢に対し用いる「三焦鍼法」と、頭皮鍼「震顫区(前神聡から本神のライン)」を用います。また、精神的症状には、安定作用を期待し、「頭(四神聡・風池穴・完骨穴)」や「手首(神門穴)」のツボを使用します。便秘には左下腹部のツボ「(外)水道穴・(外)帰来穴・天枢穴」や手首の「支溝穴」・むこうずねにある「上巨虚穴」「豊隆穴」などのツボを使用します。

 

当院では、私(院長)が留学時にお世話になった天津中医薬大学第一付属病院の鍼灸科・神経内科(韓景献教授外来)と同じ方法で治療にあたっています。韓景献教授は認知症や神経変性疾患に対する「三焦鍼法」の開発者で、外来でも多くのパーキンソン病患者さんに治療を行っています。興味のある方は気軽にご相談ください。

最新記事

すべて表示

平素は当院をご利用いただきありがとうございます。 夏季休暇を下記のとおり頂いております。 サイト内告知が遅くなり申し訳ございません。 夏季休暇中は、電話は繋がりませんが、メールは対応可能です。 何かありましたらメールにてご連絡下さい。 夏季休暇: 令和4年8月11日~18日

鍼をすると、自律神経の副交感神経が優位になり「リラックス状態」になると言われています。そのため、鍼を刺したままベッドで安静にしている「置鍼・留鍼(ちしん・りゅうしん)」の最中には眠ってしまう方が多い印象です。よくカーテンの向こうからイビキが聞こえてきます。 「鍼を刺したままで痛くはないのか?」という質問を受けることがありますが、鍼が刺さった後は「するどい痛み」が持続することはありません。少しずーん

私は「絶対に治します。」「絶対に治ります。」「すぐ治ります。」とは明言していません。中には、「よくない鍼灸師(施術者)だ」と感じる方もいるかもしれません。 よく「同じ病気で悩んでいる患者さんは来られますか?」という質問をされます。病気だけで一括りにすると「はい。来ます。」と答えが出やすいですが、患者さんが本当に聞きたい答えは「来るか?来ないか?」といった簡単なものではなく、「その方はどういった経過