一般的な物忘れと認知症の忘れ方の違い。

更新日:2019年3月9日



一般的な物忘れと認知症では忘れ方が異なります。


1.エピソード自体を覚えているかどうか、、、

一般的に年を重ねていくと、年齢による物忘れというものが起きてきます。この物忘れは、若い時にもよくある「ど忘れ」と同じようなもので、エピソード自体は覚えているけれども、細部は忘れてしまった!というような現象です。


逆に、認知症の疑いがかかる忘れ方では、エピソード自体がすっぽり欠落してしまっているといった特徴があります。


例)

物忘れ:今朝何か食べたことは覚えているが、献立が思い出せない。

認知症:今朝ごはんを食べたかどうかを覚えていない。



2.ヒントを与えたときに想起できるかどうか、、、

そして、ヒントを与えたときに、細部までしっかり思い出せるかどうかも一つの重要なポイントです。


物忘れではあれば、一般的には、一部分が想起できない状況ですから、ヒントを与えられると、「そういえばこうだったな!」といったように全体像を思い出すことができます。そのため、思い出した後は話が噛み合わないということは少ない印象です。


逆に認知症の場合は、エピソード自体が記憶からすっぽり欠落してしまっていますから、ヒントを与えると「そうだった。そうだった。すっかり忘れていた!」と答えてくれますが、話を聞いていると、どこか話が噛み合わないといったことが起こります。これは「取り繕い現象」というもので、私たちの反応をみながら話を合わせてくれている可能性があります。


3.最近のことを覚えているかどうか、、、

一般的な物忘れでは、少し前に話したことを繰り返し話すということはあまりありません。


しかし、認知症の方の場合は、数分前に話していた内容を「あたかも初めて話すことのように話してくれます。」これも「話をした」というエピソード自体がすっぽり欠落したことによって起こっている現象です。これは「覚えられない」ことが原因となっています。そのため、どちらかと言えば、「覚えている昔の話を繰り返し話す」ことが多い印象です。


4.病識があるかどうか、、、

一般的に物忘れの場合は、エピソード自体は覚えているため、自分が「ど忘れ」をしているという認識があります。


しかし、認知症の場合は、エピソード自体が記憶から欠落しているため、本人が「何かを忘れている」こと自体を覚えていません。そのため、病識がない場合が多く、周りから病院受診などを進められると、かたくなに拒否をするといったことが多くあります。


5.最後に

認知症の症状の一つに「物忘れ」がありますが、上記のよう特徴的な傾向があります。こういった面に注意しながら、少しでも何かがおかしいなと感じた際には、ぜひ専門の医療機関を受診してください。


また、鍼療法によって認知症の周辺症状(BPSD)の改善がみられるといった報告もあります。当院でも同様の特殊鍼法を提供しています。興味のある方はお気軽にご相談ください。


BPSD:

興奮、抑うつ、不眠、昼夜逆転、幻覚、妄想、せん妄、徘徊 etc...

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