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使用する鍼灸鍼の太さはどうやって決めているのか?

鍼の太さは「細いのか?太いのか?」と言った質問は、「鍼はどのくらい深く刺すのか?」と同じくらい多いと思います。

 

鍼灸鍼の太さですが、なかには注射鍼のようなものと同一に考えられている方もいるかと思いますが、鍼灸鍼は薬液を注入したりするために使用しているわけではありませんので、注射針のような太さはありません。ではどのくらいの太さかというと、大体髪の毛と同程度と考えて頂いて構いません。

 

一般的に鍼灸院では0.16mmから0.30mm径程度のものを使用する場合がほとんどです。当院では、「鍼を刺す部位」や「安全面」「操作のしやすさ」などを鑑みて、細いものから太いものまで使用します。一概にすべて細くてもよいというわけではありません。

 

例えば、鍼を刺した後に、電気を流す「鍼灸パルス」ですが、折鍼事故を防ぐために、0.20mm径以上の鍼灸鍼の使用が推奨されています。では何故0.20mm以上の鍼が必要かというと、通電する際、ステンレスの部分が通電によって腐食(分解)するため、鍼が極端に細い場合は、折れる可能性があります。これを防止するために、0.20mmのものを使用するようにという風になっています。そのため、「なるべく細いものでお願いします」とリクエストがあっても、0.20mm未満のものは使用できないのです。

 

次に、深い場所を目的に刺す場合は、必然的に太いものを使用する場合が多くなります。鍼が柔らかい(細い)と鍼先がまっすぐ目的の場所に向かいません。また、筋肉が多い場所では、過緊張などで鍼がロックされてします場合もあります。そうなると、なかなか抜けません。これは「抜鍼困難」という状態です。鍼が細すぎる場合は、逆に抜きづらくなってしまいます。

 

醒脳開竅法(せいのうかいきょうほう)などで神経幹刺激をする場合、体表から目的の神経付近に鍼を刺入していきます。「鍼感(鍼独特の感覚)」が起きない場合は、方向を変えながら、刺激をします。この際、鍼が細すぎると、思った場所に鍼先が向かわず、的確な刺激が行えません。また、細すぎると操作中に鍼自体が曲がってしまうこともあります。そうなると患者さんへの負担が大きくなってしまいます。

 

逆に、顔面への刺鍼では、細い鍼を使用する場合が多いです。顔面部への刺鍼では皮下出血を防止するため、細い鍼を使用します。

 

その他に、皮膚体表だけを刺激するような場合は、0.16mmなどの細い鍼でも問題はありません。

 

当院でも、出来る限り刺入時の「痛み」を軽減したいと考えていますが、安全面などを考慮し、これだけの鍼の太さというものを使用しています。もし、実際に「実物をみたい」「触ってみたい」場合は、気軽に一声かけてください。問診時(説明時)にしっかり実物を用いて説明いたします。

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