健康保険利用時の病院での併療は不支給対象です。診察と検査は可。

併療不可(重複利用不可)の原則覚えてますか?

鍼灸で健康保険利用している際、様々な理由で病院に掛かり治療を受ける方がいます。


同一傷病(腰痛であれば腰痛)に対し、病院で治療を行うと、治療期間は鍼灸の健康保険利用が不可となり、不支給(還付金は支払われない)となります。


勘違いされる方が多いですが、保険医療にはルールがあります。当院でも事前にお知らせしていますが、「忘れてた。」「知らなかった。」ではすみません。


よくある勘違い・間違い例

とくによくある勘違い・間違いは、、、

誤)湿布だから、薬じゃないし治療じゃない。

正)湿布は湿布薬のため、保険で処方されている場合は重複となり不支給対象。OTC(市販薬)の併用は(健康保険利用による)併療ではないため、支給対象となります。


誤)処方された薬や湿布は、自己判断で使用していないからいいでしょ。

正)使用の有無に関わらず、医師の指示による治療期間(処方されている薬の日数)は重複となり不支給対象となります。


誤)病院にいって治療を受けたら治ったから、また鍼灸を保険で受けてもいいでしょ。

正)治ってしまった場合は「治癒」となり、以前のように健康保険利用は出来ません。予防としての健康保険利用も不可です。


誤)リハビリは薬じゃないからいいでしょ。

正)リハビリは医師の指示によって行う治療のため、重複となり不支給対象となります。


誤)注射1回しただけだからいいでしょ。

正)保険者に問い合わせてください。判断によっては一定期間重複扱いとなります。鍼灸の健康保険利用は「保険医による適当な治療手段のないもの~」となるため、注射を定期的に受けるなどの「継続した治療を受けているもの」は該当せず不支給となります。継続性があると判断されると、過去に遡って不支給(返還対象)となります。


誤)診察や画像検査もだめ?

正)診察や検査は治療(併療)ではありません。治療を受けていなければ鍼灸の健康保険利用は可能です。


誤)鍼より薬の方がいいような気がしたから病院にいった。

正)鍼灸の健康保険利用の大前提は「保険医による適当な治療手段のないもの~」となっています。この前提に矛盾が生じるため、こういった考え自体がそもそも間違っています。


申請者は患者さんご自身です。施術所ではありません。

鍼灸の健康保険利用時、療養費支給申請をする申請者は被保険者(患者さんご自身)です。施術所が「申請をしたいから、申請をしている」わけではありません。不支給となった場合は、自己責任で全額負担となります。その際、不服であればご自身で申し立てをする必要があります。


施術所は患者さんのために、お手伝いをしているだけです。当院も、用紙を準備したり、保険関連の情報を提供したりといったお手伝いをしています。


保険者ありきの健康保険利用ということを忘れずに

「ちょっと痛かったから、ちょっと〇〇だったから、」といった理由で、自己判断で安易に併療することは止めてください。保険のルールが不明な場合は、事前相談をして下さい。


健康保険利用時には、病院も施術所も行政のルールに従います。もちろん患者さんもルールに従う必要があります。「知らなかった。忘れていた。でも少しくらいいいでしょ?」の考えは通用しません。自己判断やご自身の考えで「正しい」と思って「併療」し、ルールから逸脱すれば不支給対象になります。


併療などで不支給となった場合、保険者に不服の申し立てが可能ですが、最終的な判断は、保険者が決定します。患者さんや私たち(施術所)の自己判断が優先されるわけではありません。


様々な理由で重複した(本来支払わなくてよい)費用を「誰かの代わり」に支払うことは、保険者に限らず、(自分の身に置き換えると)患者さんも私たちも嫌なはずです。


最後に

鍼灸の健康保険利用は「疼痛領域」に限られますが、患者さんの負担は大幅に減り、非常に有用です。しかし、その恩恵は、様々な制約の上に成り立っています。「健康保険利用が出来て当然」ではありません。


うまく健康保険利用するためには、専門家の指示やアドバイスに従って適切な受診(受療)を心掛けるべきです。自己判断で安易に併療せず、まずは施術所に相談をして下さい。





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