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傷病名(病名)と症状は違う。まずは病院を受診しましょう。

傷病名(病名)と症状は違う

傷病名(病名)と症状というのは、混同しやすく誤解を生みやすいものです。


よく耳にする「腰が痛い(腰痛)」というものは「症状」であって、「傷病名(病名)」ではありません。症状というものは、一般的に何らかの原因(傷病)が元々あり、それが身体に現れたものです。もちろん検査などで原因が特定できない場合もあります。


なぜ原因を特定することが重要か?

前述したとおり、原因があって症状が出現するわけですが、この原因をさぐって治療をすることが大切です。


頭痛を例にとると、「1次性頭痛」「2次性頭痛」といったように「○○性頭痛」というようなものがあります。1次性頭痛は「緊張型頭痛」「偏頭痛」「群発頭痛」といったものが有名です。これは頭痛自体が起きている状態で、頭痛を引き起こす他の病気が存在していない状態という意味です。逆に、2次性頭痛の場合は「脳腫瘍」「くも膜下出血」などの頭痛を引き起こす病気が存在するために「頭痛」が起きている状態という意味です。


同じ頭痛でも「もとにある病気」が深刻かどうかによって予後がきまります。そのため、危険度が高いかどうかは高度な医療機器などを用いた検査を行って判定する必要があります。もし「ただの頭痛だと思っていたら、より深刻だった・・・」「筋肉疲労からくる腰痛だと思っていたら、腰椎圧迫骨折だった・・・」ということもありえます。


また、自分では深刻な病気だと思っていたけれど、そんなに深刻なものではなかった、、、といった安心を得ることもできます。


過剰に不安にならないためにも、そして、病気があるのであれば早期からの治療が開始できるように、病院を受診する必要があります。


医師しか病名を診断することができない

整骨院や鍼灸院ではなく、第一に病院を受診する理由はたくさんありますが、診断を受けるためには病院を受診しなければなりません。


診断行為は医師のみしか行えません。そのためコメディカル(医師以外の医療従事者)は患者さんに対し「○○病です。」と断定的に告げることはできません。もちろん評価を行うこと(関節の可動域や筋力がどれくらいかなど)は可能ですが、上記のとおり診断することはできません。


当然ですが、鍼灸院や整骨院などの施術所にはレントゲン撮影や血液検査など高度な検査機器はありません。また、所見がとれたとしても患者さんに「○○病です」と告げることも出来ないため、一番最初は病院やクリニックを受診し適切な検査を受けて「○○病です」と診断を受けることが重要です。


医科受診後、必要に応じて鍼灸も

当院に初めて来院される際、「病院を受診されましたか?」「その際に何と言われましたか?」といった内容の質問をしています。明確な受診歴などがなく、症状が長い間現れている場合は、積極的に病院での検査をすすめています。


「たかが腰痛・・・」「たかが○○痛」と思っていても、じつは骨が曲がっていた、、、じつは骨密度が低下していた、、、ということも少なくありません。ほとんどありませんが、癌による腰痛や内臓の問題による腰痛(胆嚢結石など)の可能性もあるかもしれません。


鍼灸も適応症や不適応症があり、不適応であれば適切な治療を受けていただくように促し、適応であれば症状や状況に応じて適切な鍼灸施術を提供します。


最後に

鍼灸を受ける前に、医師の診断を受けていることが望ましいと言えます。また腰痛症や頚腕症候群、五十肩など保険による鍼灸施術を希望の場合は、医師の同意書が必要ですので、事前受診が必要です。かかりつけ医がいない場合でも、当院から紹介しております。保険利用希望の場合は事前にお問い合わせください。


特定6傷病(保険適応症):

・神経痛

・リウマチ

・頚腕症候群

・五十肩

・腰痛症

・頸椎捻挫後遺症

・その他慢性的な疼痛を主症とする疾患 :変形性膝関節症や背部痛など


※要医師の同意書

※同一傷病での保険併療不可

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