変形性膝関節症(膝OA)には鍼療法と運動療法の併用が望ましい。

変形性膝関節症(膝OA)は加齢などが原因で膝関節の変形をきたし、可動域制限や痛みが出てくる疾患です。体重管理や、運動療法によって筋力アップをはかり、膝関節に負担を掛けないようにする一方で、痛みのケアを行い生活の質を向上させていくことが重要です。


越智ら(1995)は、膝OAには、鍼療法だけではなく運動療法を併用することの重要性を問いています。


越智らの研究:

1)太もも前面(大腿四頭筋)に鍼をしたあとに、鍼に似た効果を持つSSP(sliver spike point, シルバースパイクポイント)という装置で通電を行うと、4週間後には痛みが軽減していたが、運動療法では痛みの軽減がみられなかった。


2)鍼施術とSSP療法併用だけでは、膝伸展筋力(大腿四頭筋)の増加がみられなかったが、鍼施術・SSP療法と運動療法を組み合わせた場合、または運動療法単体では筋力増加がみられた。


以上のことから、鍼療法(鍼+SSP)は主に疼痛ケアに役立ち、運動療法は筋力増強に役立つことがわかっています。そのため、膝OAの改善には鍼療法と運動療法を併用することが望ましいといえます。もし、運動療法で痛みが軽減しない場合は鍼療法を疼痛ケアの一環として取り入れてみてはいかがでしょうか?当院でも鍼施術のほかにストレッチの方法などをお伝えしています。


参考文献:

越智秀樹, 勝見泰和 他(1995), 変形性膝関節症に対する鍼治療の検討.明治鍼灸医学 17: 7-14


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