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  • 執筆者の写真三焦はり院

杖を使用した歩行動作の紹介。正しい歩行動作でスムーズな歩行を目指しましょう。動画あり。

杖を使用した歩行動作

加齢に伴う筋力低下や怪我や運動障害などによる歩行困難がある場合、杖や歩行器などの歩行補助具を使用します。


使用目的として以下の利点があげられます。

・身体にかかる負荷の分散

・身体バランスの安定化

・歩行リズムの容易化

etc...


1)身体にかかる負荷の分散

片側の足が痛みや運動障害がある場合、もう片方の健康肢に負荷がかかります。杖を使用することによって上半身へ荷重を分散することが出来ます。筋力が低下している場合でも、杖を使用することによって同様の効果が得られます。


2)身体バランスの安定化

杖を適切な位置について体重を支えることによって、立っている時や歩いている時のふらつきなどを軽減し、身体バランスを安定させることができます。


3)歩行リズムの容易化

健康な状態では無意識にリズムをとりながら歩行動作を行っています。しかし、歩行が不安定になると上手にリズムを取ることが難しくなります。杖を使用し歩行動作を行うことによって、「イチ ニイ (サン)」といったように歩行リズムをつくることができ、歩行が安定します。


歩行動作

一般的に2動作歩行や3動作歩行をベースとし、安定感のある歩行を行います。


・平地歩行の仕方

How to walk with one crutch (2動作歩行)

解説:右足が障害肢(患側)となっています。杖は左側(健側)に持ちます。

・2動作歩行:

動作1)杖と右足を同時に前に出します(杖は左足の邪魔にならない位置へ)。

動作2)次に左足を前に出して杖・右足・左足が横一列に揃うようにします。

※3動作(杖→右足→左足)で行うとより安定します。


・階段の昇降の仕方

解説:健側の足をベースとして、昇降を補助します。

・昇る時:

動作1)杖を前に出す。

動作2)健側の足を前に出す。※平地歩行時とは逆

動作3)患側の足を前に出す

※患側を先に前に出してしまうと踏ん張りが利かず、体を持ち上げることが出来ない。


・降りる時:

動作1)杖を前に出す。

動作2)患側の足を前に出す。※昇る時とは逆

動作3)健側の足を前に出す。

※患側を先に前に出してしまうと膝の屈伸運動を保持できず、落下してしまう。


最後に

歩行動作を安定させるためには正しい歩行動作を身につけることが重要です。そして、体質や症状にあわせた杖など歩行補助具を使用することによって、転倒などの事故防止やスムーズな歩行が可能となります。


歩行動作の練習をはじめて間もない場合は、何かと急いで前に進もう進もうとしがちです。出す足を逆にしてしまったり、出した足や杖の距離が間違っていたり、杖などの着地位置が違う場合は、適切な歩行動作が行えず、かえって歩行が難しくなってしまいます。なかには、歩行動作の手順ミスによって、歩けなくなっている状態(無理な歩行をしているため上手に歩けない)の方もいるはずです。


間違った歩行を覚えてしまうと、体は無意識にその動作を学習してしまいます。特に神経障害など麻痺からの回復過程において、正しい歩行動作を行うことは、正しい神経回路を構築する上で必要不可欠となります。


正しい歩行動作を身につけて、安全かつスムーズな歩行を目指しましょう。


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