生理時の下腹部痛に対する鍼施術

生理痛の主な原因は、炎症から作り出されるプロスタグランジンという物質です。このプロスタグランジンが子宮平滑筋の収縮を促し生理が来るわけですが、プロスタグランジンは痛みを増強させる作用があり、炎症や痛みを更に強く感じるようになります。ロキソニンやイブなどの解熱鎮痛剤はプロスタグランジンの生成を抑制し、痛みの緩和を行っているわけです。また、2011年に販売開始したエルペインコーワは、イブプロフェンの他に、下腹部の収縮を抑えるブチルスコポラミン臭化物を配合しており、どちらの痛みにも作用するように設計されています。


生理痛:

  1. 子宮平滑筋の収縮に伴う痛み

  2. 炎症に伴うプロスタグランジンの痛み増強作用


鍼の生理時の下腹部痛に対する作用機序は、鎮痛作用と調整作用が考えられます。直接下腹部に鍼をすることによって、局所循環不良を起こしている部位の血流量を改善すること、そして、過度に収縮している子宮平滑筋の調整、腹部筋緊張の緩和を行います。


痛む処を指さしてもらい、鍼を刺入後に鍼感(ズーンとした感じ)を確認した後、捻転手技を施します。痛む箇所が複数あれば同様の手技を行い、併せて全身調整のツボにも刺鍼を行います。


全身調整では、気海、関元、中極、帰来、血海、足三里、三陰交、太衝、十七椎などのツボを使います。併せて遠赤外線治療器やお灸を併用すると尚良い印象です。


一般的には予定日一週間前から全身調整を行うと良いとされています。お灸などを用いたセルフケアも有用です。ぜひお試しください。

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