top of page

症状改善後の継続加療は必要?

症状改善後の継続加療の必要性について度々質問を受けます。


継続加療を考えるポイントとして、①本当に治ったと言えるか?②今後悪化する可能性があるか?といったところに注目しています。ではどういった場合は、強く該当するのか?というと、、、①加齢に伴うもの②(若い方でも)環境的に問題が生じやすい場合ではないでしょうか?


一般的な風邪など一週間程度で自然治癒する場合、継続加療は必要がありません。風邪自体が完全に治れば、再発もありません。こういった「急性症状のみ」「一過性」のものだけが治ったと言えるでしょう。


加齢に伴うもの、例えば変形性腰椎症や膝関節症などの疾患は、症状緩和はあっても徐々に悪くなっていきます。とくに高齢の場合、一時的に痛みが治まったからといってケアを怠るとすぐに悪化し、時には想像よりも悪くなることが多々あります。なぜなら、「加齢自体は治らない」からです。どんなに健康的な人でも、皆誰しも徐々に年老いていき、いつまでも若い人と同じ(または若いころと同じ)とはいきません。


また、若い方でも環境的に問題が生じやすい場合、例えばスポーツや労働で筋肉を酷使する

ような場合は、一旦症状が治まっても、同様の環境に身を置いている以上は同様の問題が発生します。ケアを定期的に行い、負担軽減に努めることが症状改善または将来の悪化を防ぐ手立てとなるはずです。


継続加療に悩んだときは、前述のポイントを考慮した上で決定することが大切です。また、自己判断だけではなく、必要に応じて担当施術者に相談することをおすすめします。


最新記事

すべて表示

末梢性顔面神経麻痺において、「単なる神経の機能不全による神経麻痺」なのか、「神経断裂が生じている神経麻痺」なのかでは、治療に対する考え方が大きくことなります。主な臨床症状はどちらも「顔面神経の損傷による表情筋の運動麻痺」ですが、実は性質が大きく異なります。 末梢性顔面神経麻痺の予後判定にはENoG検査が用いられます。これは、非麻痺側と麻痺側を比較し、「神経の活きている割合」を客観的に調べる方法です

末梢性顔面神経麻痺の鍼治療において、麻痺からの回復自体をサポートすることはもちろんですが、表情筋の拘縮等の後遺症を起こさないようにすることも治療目的の一つです。当院では、必要に応じたセルフケアの指導(後遺症予防)を行っています。ただし、すべての症例において、一回二回の施術で劇的に麻痺が改善するというわけではありません。中等症・重症例の場合は動きが出てくるまでに、数カ月掛かることがあります。 人によ

末梢性顔面神経麻痺ではENog検査(誘発筋電図検査、客観評価)と柳原法(表情をつくってもらいながら程度を観察して調べる方法、主観評価)で主に評価を行います。顔面神経麻痺発症から徐々に機能が失われていき、一週間過ぎた辺りがピークとなります。ピークに合わせてENog検査を行い、生きている神経がどの程度か?を評価します。10日~14日程度に行ったENog検査の数値は信頼性が高いと言われています。 末梢性

bottom of page