軽度認知障害の認知症への移行を鍼灸で予防しよう
認知症の前駆症状として、軽度認知障害(MCI)というものがあります。軽度認知障害とは記憶・判断・実行・理由付けなどのうち認知症状が1つだけある状態です。簡単に言うと「最近物忘れが気になるな。」といったような感じです。
この軽度認知障害になった状態が続くと、認知症に移行する可能性が高いと言われています。1年間で10%の方が認知症へと移行していきます。中には、「年を取ったからしょうがない」とか、「わざわざ物忘れで医療機関にいくのもなんだか気が引ける」とか、「自分は絶対認知症になんかに絶対なっていないから医療機関は受診しない」とか・・・理由はさまざまですが、医療機関受診が遅れる方がいます。
我々としては、「早期発見→早期治療開始」が一番であると感じています。鍼灸治療に関しては、当院でも取り扱っています「三焦鍼法」が有効であるといわれています。認知症治療薬「アリセプト」との比較研究も行われており、効果が期待されています。特に軽度認知障害の認知症移行を予防する効果や、認知症の周辺症状の改善などの可能性があります。しかし、最近の研究では、比較的症状が進んだ方には効果が見込みづらいと言われており、早期からの治療介入が望まれます。
認知症というものは、基本的に不可逆的な経過をたどります。第一に気付いたら早めに医療機関を受診し、適切な方法で認知症への移行を予防する。第二に、認知症を発症した場合は、出来るだけ周辺症状を抑え、よりよい生活環境を整える。第三に、健康な時間をいかに確保し、伸ばすか。といった上記のことが大切となってきます。
もしこのブログを見た方で、まだ医療機関を受診出来ていない方は、お近くの医療機関を受診してください。鍼灸に関して興味のある方はご相談ください。