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鍼は「痛い・怖い」というイメージだが、実はリラックス効果がある

鍼は「痛い・怖い」というイメージだが、、、

一般的な鍼のイメージは「痛い」「怖い」だと思います。たしかに「痛い」「怖い」は個人差があると思いますが、「まったく痛くない」わけではありません。鍼は侵襲性のある侵害刺激です。形状や性質は注射鍼とは違いますが、やはり身体に金属製の鍼を刺入するわけですから、全く負担がないということはありません。ただ、「痛い」「怖い」が鍼施術の本質ではありません。


実は、痛みを伴うはずの鍼刺激では副交感神経が優位となり、いわゆる「リラックス状態」になることがわかっています。一般的に、ヒトの身体は痛みに対して交感神経系が優位に働く傾向があります。交感神経系が優位になると、いわゆる「興奮状態(戦闘態勢)」になり、戦闘が行いやすいように、心拍数が上がったり、瞳孔が開いたりします。「痛い」「怖い」はずなのに真逆の反応が起こるということが鍼の不思議なところでもあります。


山口(1995「鍼治療がヒトの瞳孔反応に及ぼす影響」より抜粋

  • 緊張型頭痛患者は、鍼刺激により光刺激前瞳孔面積は縮小し、また、最大縮瞳速度と最大縮瞳加速度は上昇したが、最大縮瞳速度については有意な変化は認められなかった。

上記のとおり鍼治療は、緊張型頭痛患者の縮瞳層(副交感神経系)に影響を及ぼし、副交感神経活動の亢進を促す作用があります。


このように、「痛い」「怖い」イメージの鍼ですが、鍼施術中に寝てしまったり、鍼施術後は血流が改善して手足が温かくなったりします。たしかに鍼を刺す(鍼を刺される)という行為だけをみると、「なんでお金を払ってまで痛い思いをしないといけないんだ、、、」と思うこともあるかもしれません。しかし、決して鍼施術は「鍼を楽しく刺されること」が目的ではありません。施術後に症状が軽くなったりといった良い面も考えなければいけません。


さいごに

鍼の太さは0.16~0.24mmφ程度と髪の毛ほどの太さで、中空性(中が空洞)の注射鍼とはだいぶ太さが違います。そのため、鍼灸鍼をはじめて見る方からは「思っていたよりも細い!」と言われることもあります。


肩こりや緊張型頭痛には鍼がよく効く印象です。お悩みの方はぜひ一度鍼を試してみてはいかがでしょうか?







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鍼をすると、自律神経の副交感神経が優位になり「リラックス状態」になると言われています。そのため、鍼を刺したままベッドで安静にしている「置鍼・留鍼(ちしん・りゅうしん)」の最中には眠ってしまう方が多い印象です。よくカーテンの向こうからイビキが聞こえてきます。 「鍼を刺したままで痛くはないのか?」という質問を受けることがありますが、鍼が刺さった後は「するどい痛み」が持続することはありません。少しずーん

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