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  • 執筆者の写真三焦はり院

鍼は即効性がある?それともない?

鍼は即効性があるかどうか?

鍼は即効性があるかどうか?で議論がされやすく、即効性があるという人もいれば、即効性がないという人もいます。鍼灸師の立場からすると、実際は即効性があるときもあれば、ないときもあるというのが本音です。この即効性についてですが、鍼自体がどうか?というよりも「患者さんの体質や症状の程度、罹患している疾患の性質(いわゆる個人差)」に左右される場合がほとんどです。


こういう個人差の話が出ると、、、「やっぱり逃げじゃないですか?」と邪推される方がいらっしゃいます。たしかに、「個人差」「個人差」と話をするとそう思われても仕方が無い面もありますが、「個人差」を無視することは出来ません。


とくに慢性疾患に罹患している患者さんからすると、焦りや不安から「もしかしたら施術者の腕が悪いから治りづらいのではないか、、、」と考えることもあるでしょう。しかし、「施術者の腕」と「個人差」は切り離して考えるべきです。また、患者さんに限らず施術者側も「すぐよくなった=腕がよい」「すぐよくならなかった=腕が悪い」と一喜一憂するべきではありません。


なぜ個人差がでやすいか

1)似たような症状でも違う傷病の場合

五十肩(肩関節周囲炎)も自然治癒すると言われていますが、一般的には一年前後掛かるといわれています。人によっては数年かかっても可動域制限(腕が挙がらないなど)が残る場合もあるようです。そのため、「継続的なケア」が重要となってきます。


五十肩に似た「腕が挙がらない」腱板断裂(筋肉が切れている状態)では手術が必要になる場合がほとんどではないでしょうか?また五十肩に似た単なる筋疲労では数日でよくなる場合がほとんどではないでしょうか?


2)同じ傷病でも程度が違う場合

五十肩は、急性期(炎症で夜間痛や安静時痛がある時期)・凍結期(動かない時期)・回復期(徐々に動くようになってくる時期)とわかれています。この急性期に起こっている炎症の度合いや炎症期間、または年齢や体質によって回復までの経過に差が生まれると言われています。


3)環境的な問題

指導されたとおりに取り組まなかったり(コンプライアンスを守らない)、無理をしてしまったりする場合(オーバーユーズ)は、症状が悪化してしまうケースがあります。しかし、なかなか施術者側でどうこう出来るものではなく、自主的に取り組んでいただく以外はなんともなりません。


差があることを理解する

個人差は捨て切れません。そのため、正しくこの個人差を理解して前向きに改善を目指す以外はありません。


また、実際の臨床では、コピーを作って「鍼をしなかったあなた」と「鍼をしたあなた」の二人を比べることはできないため、本当のところ、、、「あなたにこの鍼の方法はどの程度効いているのか?」は誰にもわかりません。みたところ効果が平行線のように見える場合でも、実際は悪化せず持ちこたえている場合や、鍼をしなかったらもっと悪くなっていた場合も隠れているはずです。とくに進行性の疾患の場合は、こういった傾向が強まる場合があります。そのため、短絡的に中止することはあまりよくありません。


さいごに

一般的に加療に要する期間や回数を客観的に知ったうえで、前向きに症状改善を目指すことが一番です。即効性が期待できるものには即効性が期待できますし、期待できないものには期待は出来ません。これは鍼に限った話ではありません。

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