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鍼灸治療とリハビリを組み合わせて症状改善を目指そう!

鍼灸治療を継続する中で、リハビリとの兼ね合いという問題が出てくることがあります。人によっては、リハビリを週2回、そして鍼を2回(当院では原則2回以上を提案しています)となると、週4回もどこかしらに行かなければならないと感じる方もいらっしゃいます。


「鍼灸治療を減らしたい。」または「鍼灸治療に切り替えたい」と言った話を相談されます。鍼灸師の立場から話すと、リハビリの先生も考え方は同じだと思いますが、「じゃあ回数を減らしましょう。」であったり「薬もリハビリも止めて鍼一本でいきましょう」とは安易には言えません。


理由として、「症状の改善目的で鍼灸治療を行っているため、通院頻度は減らすべきではない」。また、「投薬やリハビリに関しては、鍼灸師が口を挟むべきではない。」といった立場にあるからです。


鍼灸師の立場からは、「リハビリと同じ日に鍼をしてはいかがですか?」といった日程調整に関することしか言えません。


リハビリは20分~40分、鍼灸治療も40分程度です。リハビリも鍼灸も基本的に予約制ですので、長時間待たされるといったことは少ないと言えます。


実は、リハビリと鍼灸治療を組み合わせることは、時間面以外においても、とても有益です。例えば、「鍼灸治療によって、麻痺した手(拘縮など)の動きが良くなり、リハビリがしやすくなる。」または、「筋力強化を目的としたリハビリのあとに、疲労軽減(回復目的)も兼ねて鍼灸治療をする」などが考えられます。


「今日はリハビリで、明日は鍼か、、、」といった考えよりも、「今日も、鍼を積極的に取り入れて、症状の改善を目指したリハビリをしよう。」と言うように、主体性を持ちながら取り組むことが重要だと言えます。


もし、薬やリハビリだけで思ったように症状が改善しないとお悩みの方は、鍼灸治療を併用してみてはいかがでしょうか?

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