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鍼灸治療の話 寒い風にはご注意。顔面神経麻痺に気をつけて。

昨日は突然の雪で、交通機関もてんてこまいであったと思います。ここ横浜市も例外ではなく、気温も下がり、風も吹いて、電車を待つホームでも寒いを思いをしました。

 

寒さは神経に対し、むくみを起こします。末梢性の顔面神経麻痺(ベル麻痺)などは典型例だと思います。発症原因として、例えば、「運動をして汗をかいた後に扇風機に当たりすぎた」とか、「ドライブ中に空けていた窓から入ってくる冷風にあたりすぎた」とかさまざまです。

 

発症後は顔面部の違和感や、味覚異常から、変だなと感じる場合がほとんどで、中には聴力も変かな?と感じる方もいます。一週間から10日前後が急性期となるため、この期間はどんどん麻痺症状が重くなっていきます。医療機関を受診すると、ステロイド剤の大量投与にて「むくみ」を治し、ビタミン剤を用い神経回復を図ります。

 

私の専門は鍼灸治療ですが、「顔面神経麻痺(ベル麻痺)に対する鍼灸治療の効果」にはまださまざまな考え方があります。中枢性の顔面神経麻痺やウィルス性の顔面神経麻痺(ラム)と違い、8割前後の方が短期間で治ります(ウィルス性の場合は治りづらい)。そのため、「自然治癒」なのか「治療効果」なのかわからないということが言われています。これは、「顔面神経麻痺」にかかわらず、「一般的な風邪」などでも同じです。風邪を引いて、不治の病だ・・・となる方はほとんどいないとおもいます。基本的に治るものは研究しづらいのです。

 

個人的な見解としては、鍼灸治療によって、局所の血流改善や、適度な刺激が少なからずよい作用を発揮するのではないか?と感じています。研究では、研究対象グループの平均値を取って、比較検討しますので、「すごい効いた人」とか「まったく効かなかった人」は除外されます。しかし臨床では、「もしかしたらこの人にはすごい効いている!」ということもあります。また、回復速度が上がったように感じる方もいます。

 

投薬などの治療で効果がなかった方、後遺症が残ってしまった方が、最終的には鍼灸治療を希望するという場合が多いと思います。個人的には体質改善なども視野にいれて、早期に鍼灸治療や漢方を併用することも「あり」だと考えています。

 

顔面神経麻痺にかかわらず、何かしらの麻痺などが生じた場合は、まず先に病院・クリニックなどの医療機関を受診してください。中枢性(脳血管障害)の顔面神経麻痺は末梢性の顔面神経麻痺より軽度に見えることが多いです。ご注意ください。

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