top of page
  • 執筆者の写真三焦はり院

薬の副作用で困っている方にも鍼をおすすめしています

身体の不調から真っ先に鍼を受けたいと思う方はあまりいません。医療機関での治療を経てから鍼を検討する場合がほとんどではないでしょうか?中には、薬の副作用軽減目的や副作用から代替医療の一つとして鍼を検討される方もいらっしゃいます。


鍼の最大の利点は、①副作用がないこと、②薬との飲み合わせなどを考えなくてよいことです。そのため、薬物療法と併せて鍼を受けたり(併療)、代替療法として鍼を受けることは理にかなっていると言えます。


痛み止めによる胃もたれ・便秘・飲みすぎによる薬物乱用頭痛、プレガバリン内服後のめまい・ふらつき・傾眠傾向が顕著な場合など、さまざまな場面で鍼を併用することが可能です。もちろん、お灸も併用できます。


鍼を受けながら、徐々に減薬することによって、副作用も軽減していきます。もちろん、緊急性がない限り、鍼施術開始直からの極端な停薬は必要ありません。徐々にバランスよい比率に持っていき、身体負担の少ない状態にすることが重要なポイントです。


鍼は「痛い、怖い」、灸は「熱い、怖い」というイメージがあるかもしれませんが、一度鍼を受けてみて、大丈夫そうであれば、定期間継続してみることをおすすめしています。最初は数本でもダメだった鍼が徐々にほん数が増えていくことは珍しくありません。時間が経つにつれて、最初は「痛い」だけだった鍼施術も「ちゃんとツボにあたっている」と鍼感(得気、ずーんとするような感覚)と痛みの区別が出来るようになってきます。


また、凝っているような場所は鍼感を強く感じますが、コリが取れてくると鍼感もマイルドになっていきます。これはいわゆる「痛みの再現(症状が再現される)」と言われているもので、的確に鍼が当たっている証拠です。


鍼療法や灸療法は自然な治療方法の一つです。薬の副作用で困っている方にも鍼をおすすめしています。



最新記事

すべて表示

局所における鍼の持続効果の話

著者は、「鍼の持続効果」に関して、度々質問を受けることがあります。実は、「鍼を刺すこと自体」には、数週間、数カ月と言った中長期的な作用はありません。「直接的な作用」は、刺鍼直後~数時間程度と考えます。「なんだ鍼はその程度しか効かないのか、、、」と感じる方もいるかもしれませんが、厳密には、この「直接的な作用」と「副次的に生じる持続効果」については分けて考えなくてはなりません。 例えば、局所麻酔剤を痛

ボツリヌス毒素・ミラーバイオフィードバック療法併用に関する研究の紹介

前回の記事(やっぱりミラーバイオフィードバック法は大事 (sanshou-hari.com))で「ミラーバイオフィードバック法は大切ですよ!」という話をしました。ミラーバイオフィードバック法は、鏡を見ながら顔を動かす方法ですが、単なる表情筋のトレーニングではなく、中枢(脳)での運動ネットワークの再構築を目標にしたリハビリです。 本稿では、関連する研究として、高橋(2014)による「ボツリヌス毒素・

やっぱりミラーバイオフィードバック法は大事

本稿では、顔面神経麻痺のリハビリの一つである「ミラーバイオフィードバック法」に触れていきたいと思います。 ミラーバイオフィードバック法とは、「鏡を見ながら顔を動かすリハビリの方法」です。主に、口を横に開く「イー」、口を尖らせる「ウー」、ほっぺたを膨らませる「プー」の三種目を行います。 ミラーバイオフィードバック法の目的は「病的共同運動(口を動かすと目が閉じるなど、後遺症の一つ)の予防」です。そのた

bottom of page