Q.

鍼は痛いですか?

皮下に鍼を刺入する性質上、まったくの無痛とはなりません。ただし、鋭い痛みを感じるレセプターは皮膚上に存在するため、鍼先が皮膚を貫いた後は鋭い痛みを感じることはほとんどありません。

皮下に鍼先が入った後には、いわゆる鍼感(ひびき)と言われる「おもだるさ」を感じることがあります。また、鍼先が硬結(コリ)にあたると筋肉が一瞬ビクッとなるLTR(局所単収縮反応)が生じます。人によっては、「痛い」と感じる場合もあるかもしれませんが、徐々に慣れていくことがほとんどです。

 

そのほか、筋緊張が強い部位などは、筋膜を貫く際に「痛み」を感じることもありますが、症状緩和とともに刺入痛も徐々に減っていきます。​

Q.

鍼はお灸やマッサージと同じですか?

はり・灸・あんまマッサージ指圧は伝統医学の一つと言われていますが、作用機序が異なるため同じものではありません。あんまは体表からの圧したり、擦ったりの非侵害刺激です。お灸は温熱を利用した侵害または非侵害刺激です。はりは皮下に金属製の鍼を刺入する侵害刺激です。

 

また、はりの性質上、深部にある筋肉や神経近傍を直接刺激することができます。例えば、背骨の前側に位置している大腰筋(ぎっくりこしに関係のある筋肉)や、おしりの深いところにある坐骨神経への刺激には75mm~90mm長の鍼を使用します。直接的に刺激をすることによって血流改善や痛みの緩和などが期待できます。

こういった立体的な刺激が必要な場合は鍼の方が向いていると言えます。

Q.

一回で治りますか?

はり療法は魔法ではありません。即効性がある場合もありますが「罹患している疾病の程度」であったり「患者さん自身の状態や体質(年齢など)」によって経過は全く異なります。

 

とくに慢性的な頑固な症状や、進行性の疾患、難治性の疾患が一回(ほんの数秒~数分)でよくなることは、ほとんどありません。場合によっては、対症療法や症状の進行を穏やかにしたり、薬の副作用を軽減させる目的での鍼を行います。

しっかり取り組むことによって本来の効果が期待できます。まずは3カ月間以上取り組んでみてください。

Q.

通院回数はどれくらいですか?

一般的な通院回数は週に1~2回程度をおすすめしています。

はり療法にも適切なドーゼ(刺激量)が存在します。必要なドーゼが得られなければ、期待した効果を得られません。

例えば、処方された薬を4錠飲まなくてはいけないところを1錠に、一日3回(朝・昼・晩)服用しなければいけないところを1回だけで済ませてしまった場合、本来の結果は得られるでしょうか?

​はり療法も同じようにドーゼを守ることによって、はじめて「はりをした」ことになります。

Q.

​健康保険は利用できますか?

特定6傷病(疼痛疾患)にかぎり、健康保険利用が可能です。保険利用の際には「保険利用(リンク)」を参考にして下さい。

鍼灸院や整骨院などの施術所は「保険医療機関(病院・診療所)」ではありません。そのため、自費が原則です。また、健康保険利用に際し、「医師の同意書(6カ月ごと))」が必要です。

​同一傷病に対し(健康保険利用による)治療を受けている場合(または勝手に途中で治療を受けた場合)は、病院での治療が優先されるため療養費の支給申請対象外となります(10割負担)。また、診察や検査は治療ではないため並行して受けることができます。

Q.

​予防目的での健康保険利用は出来ますか?

傷病に罹患していない場合は「健康」なため、健康保険利用による療養自体が不可能です。当然ですが、「医師の同意書」を得ること自体困難です。同意書が得られなければ健康保険利用は出来ません。また、治癒してしまった場合も同様です。

寛解状態の場合、医師の同意を得たうえで、継続する意思があれば健康保険利用が可能です。​

また、同意を得ていても、同意を受けた傷病への鍼施術をせずに、予防目的での施術や(同意を得ていない)他傷病への健康保険利用は不可です。

Q.

お試しで健康保険利用はできますか?

継続した施術を望まない場合、健康保険利用はおすすめしていません。

 

健康保険利用には、医師による診察と同意(書面)が必要になります。要する時間、手間、費用から鑑みても、あまり負担減とは言えません。

また、継続施術中に結果として「(早めに)治癒」してしまった場合は問題ありませんが、継続性が無い場合(中止や転医をくりかえす場合)は、保険者から不支給対象扱い(10割負担)にされる可能性があります。単なるお試しであれば、自費による施術を受けて下さい。

Q.

​健康保険利用時の償還払いって何?

償還払いとは、窓口一旦立替払いのことです。加入している保険者が受領委任払いを認めていない場合は、償還払いとなります。

負担割合に関わらず、一旦10割の費用を窓口に支払って頂きます。次月に発行される書類を加入されている保険者に提出し、療養費支給(7~9割)を受けます。申請後、おおむね2カ月後に指定の口座へ直接振り込まれます。

申請可能期間は2年間となっています。2年以内であればいつでも申請することが可能です。もちろん数か月に一回、一年に一回まとめて申請することも可能です。

Q.

​健康保険利用時の受領委任払いって何?

受領委任払いとは、窓口一部自己負担(病院と同じ)のことです。負担割合に応じて、0割~3割の費用を窓口に支払って頂きます。償還払いのような手続きは必要ありません。

 

しかし、医療機関で同じ傷病に対し「併療(投薬、運動療法、湿布など)」されたりした場合は、不支給となります。不支給対象となった部分に関しては、全額自己負担となりますので、後日請求となります。ご注意ください。

※鍼灸は健康保険法に基づいて原則償還払いとなっています。一部の保険者では受領委任払いを認めていますが、すべての保険者が認めているわけではありません。

Q.

償還払いは損になりませんか?

償還払いでも受領委任払いでも実際の費用や施術所の施術報酬は変わりません。一旦窓口で立替払いをするため、施術所側が多く報酬をもらっているように見えますが、二重で施術報酬を受け取っているわけではありません。

 

また、施術開始初期は負担が多いように感じますが、療養費が支給され始めると、実際の負担分は支給分で相殺されるため、常に負担を強いられるわけではありません。

償還払いの利点としては、被保険者が施術所を介さずに直接申請することによって、「請求の透明性」が保たれます。上記の理由から、一部保険者は受領委任払いを認めていません(おもに社保)。

Q.

​公費負担で利用できますか?

健康保険利用時には、公費負担利用も可能です。事前にご相談下さい。償還払いまたは受領委任での取り扱いが可能です。​

​保険外施術(自費のみ)の場合は、療養費支給申請対象ではないため、公費負担分も支給申請できません

Q.

鍼は使い捨てですか?

使い捨てのディスポーザブル鍼を使用しています。鍼は施術のたびに廃棄しています。そのため、懸念されるような肝炎やエイズの水平感染(他人からうつる)はありません。